先月、NHK-BSでゴッドファーザー三作品を放送していたので、人生初のゴッドファーザー体験。
今まで観ていなかったのは人生の一部を損したような気分です。
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今回は主にpartⅢについて思ったことを書いていきます(ネタバレあります)。
イタリア系移民の家族の話なんだけど、とにかく男女問わずハグ・キスをしまくるなあと思ったよ。年頃の娘が父親にキスするのが自然な人たちなんだね。
ソーシャルディスタンスを保つように言われている今だから特に意識して見てしまうのかもしれないね。
マイケル(アル・パチーノ)が、息子が出演するオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」を家族で観覧する場面があります。ピエトロ・マスカーニ作曲の有名な間奏曲が演奏されるのだろうなと思いながら見ていたら、映画ではこの曲が流れないままオペラは終わってしまいました。と思ったら・・・
この間奏曲は大好きな曲だけど、「ゴッドファーザー」でこういう使われ方をしているとは知りませんでした。
あの凄腕の殺し屋はマイケル暗殺に失敗したのかな? それとも最初から娘を狙っていたのだろうか。
マイケルに一生消えることのない苦しみを与えるためだったら娘を狙っていたということだよね。
ビジネスとしては? マイケルを殺すのとその娘を殺すのとどちらが敵対する勢力にとっては有効だろうか。
いずれにしても最愛の娘を殺されて生き続けないといけないマイケル。
partⅡのラストとpartⅢのラストがリンクしていて、マイケルの孤独に沈む死を一層深く感じました。
partⅡでは、前作でヴィトー・コルレオーネを演じたマーロン・ブランドが出演しなかったんだよね。
そうそう。ラスト近くのワンシーンだけの出演に、前作と同額のギャラを要求し、折り合いがつかなかったといわれているけど、話題としてのぼるだけで姿は出てこないことで、かえって父親の存在を印象付けるシーンになったと思う。
partⅢでは、前2作に出ていたマイケルの義理の兄のトム・ヘイゲンを演じたロバート・デュバルがこれもギャラの関係で出なかったと言われているね。
トムはいいよね~。有能で、荒っぽいこともできるし、絶対に裏切らないだろうという信頼感もある。ああいう相棒がいたらどんなに心強いことかと思う。演じるロバート・デュバルがまた上手いんだ。
partⅢにトム・ヘイゲンが出ることになっていたら違った作品になっていたのではないでしょうか。それもまた見てみたかったと思います。
この映画は言うまでもなく音楽も素晴らしく、最近は散歩の時にずっとこの映画の音楽を聞いています。